ITイノベーション科の2年生の授業です。
「データベースがつながりません。」
と学生が言うので、ハイハイという感じで調査することに。
「ちゃんとユーザ作ったんやろな。」
と詰め寄る私。
「何ですか先生。そんな手順どこにあるんですか?」
今回はちゃんと手順書に書いた確信があった私は、
「ちゃんとユーザ作る手順をパワーポイントに書いているでしょう」
と告げると、やっぱりないらしいです。
そんなわけで、作ったパワーポイントを見つめなおす私。
【そんなわけないやろ】と思って自分が作って、共有ディスク上に公開しているパワーポイントを見てみると、本当に該当手順がありません。
・確かに実際に実施した手順をやった通りに書いたよな。
・この手順を授業でちゃんと説明したよな。
・この手順抜かしたら、次のSQLは実行できないはず。
そういう思いが走馬灯のように頭の中をぐるぐる駆け巡りはじめます。
・なんで手順が無いんだろう・・・。
と考えているうちに
【ああ。とうとう俺も幻覚が見えるようになったか。そろそろ引退だよな。】
とあきられかけていました。
ふと我に返ると、別の学生がダウンロードしたした手順にはちゃんと該当手順が載っているとのこと。
誰かが共有のファイルのコマンドをコピペするうちにページごと消したんだろういうことになりました。
オンライン授業ならこんなことは絶対発見できません。
ほっと、胸をなでおろすとともに
「引退させてはくれんのか」とかちょっぴり残念に思う反面、
「やっぱり現実を直視しなきゃね」と思い直す私。
ITの世界は更改している手順通りやってもうまくいきません。
そんなのあたりまえです。
手順はどんどん更改されていくからです。
手順書にいちゃもん付ける奴は「あほ」扱いされます。
うまくいかないときの対応力が問われる世界ですからね。
こういうことが無いように、「共有化した手順は原本をどこかにバックアップしておかないといけない」やはり原則はきちんと押さえて実行しなければなりません。
100の理屈より1つのエビデンス。過去の実績も大事だけど、目の前の事象を真摯に捉えよう。
といったところでしょうか。
結局のところ、ITは実装する人の人柄があらわれてきます。
失敗に臆せず、ちゃんと無いものは無いとはっきり言える人になってほしいな。
現実を見て柔軟に対応できる人になってほしいな。
人の役に立つプロダクトをこけながらでもいいから作ってほしいな。
そう願っています。
秋も深まり、快晴でも風が冷たくなる季節になりました。
気持ちだけでも暖かく過ごしていただければ幸いです。