最近、家電や自動車などがすぐ手に入りにくい状況になっています。原因としては、これらの中に含まれている半導体が全世界的に不足していることにあります。(正確には半導体と呼ばれる物質から生産される、コンピュータの処理を担う集積回路(IC)の不足ですが、ここでは「半導体」として話を続けます)
理由としては、全世界的なコンピュータを搭載した機器への需要の高まりに、半導体の生産が追い付いていないことにあります。ではなぜ需要が高まったかというと・・・
・デジタル化やIoTの流れで、家電製品など従来半導体が必要なかったものにまで使われるようになった。
・コロナ禍での巣ごもり需要により、コンピュータやゲーム機の売れ行きが向上した。
というのがここ数年の傾向だそうです。これまでもインターネットの広がり(1990年代後半)やスマートフォンの登場(2000年代後半)と、周期的に半導体不足が叫ばれていましたが、今回はさらに影響範囲が大きくなっており、深刻なようです。ここで「じゃあ、半導体の代わりになるものはないの?」と考える人もいると思いますが、残念ながら現在の科学技術では半導体の代わりとなるものはありません。需要に応えるためには生産していくしかないのです。
ということで、今後もしばらくは家電やスマホをすぐに買い換えることが難しくなりそうです。今使っている機器を大切に使わねば・・・と思う今日この頃でした。
現在就職活動が本格的に始まりつつある当学科1年生の皆さんは、これまでソフトウェア開発を中心に勉強してきていますが、活動時にはソフトウェア開発の会社だけでなく、半導体メーカーや半導体部品を使って製造する企業も、将来性のあるホットな企業としてぜひ注目してみてください。