ITイノベーション科の2年生の授業です。
「先生[Error establishing a database Connection]エラーメッセージが表示されてお手上げです」
というので、
「えっと、手動では接続できるの?」
と聞くと、ちゃんとEC2サーバからRDSに向けてmysqlコマンドが投入できてログインできています。
「ほれで、wp-config.phpの設定は」
と聞くと、ログインできた状態の設定とはちょっと違います。
「ほんじゃあログインできた通りに設定しなおしてみて」
と言うと、設定を変更する学生。そのあと何もしないので、「えっと」と慌てる私。
「ところで、httpdさんはいつwp-config.phpを読み込むのかなあ?」
と、とぼけてあげてもピンとこないようなので、
「起動時に読み込むんじゃなかったっけ」
と、頭を掻いてみると
と言いながらhttpdを再起動する学生。
でも状態は改善しません。
集まっていた学生たちも静かにあとずさりしはじめます。
なんでやろうと悩む私。
【ああ。とうとう俺も幻覚が見えるようになったか。そろそろ引退だよな。】
とあきられかけていました。
それでも、mysqlコマンドは入力要求状態で待っています。
呪文のようにつぶやく私
「えすえいちおーだぶりゅうスペースでぃえぃてぃえぃびーえぃえすいーえすセミコロンえんたー」
【そんなわけないやろう】と入力結果を見た学生は
っと叫んで、肝心のデータベースが無いことに気づいたようです。
ITの世界は手順通りやったつもりでもうまくいきません。
そんなのあたりまえです。
人間は肝心な手順を飛ばすし、これは確実と思い込むと絶対そちらに目を向けません。
うまくいかないとき、冷静に事実を確認する探偵のような洞察力が問われる世界です。
100の理屈より1つのエビデンス。過去の実績も大事だけど、目の前の事象を真摯に捉えよう。
といったところでしょうか。
結局のところ、ITは実装する人の人柄があらわれてきます。
失敗に臆せず、ちゃんとgoogleれる人になってほしいな。
現実を見て柔軟に対応できる人になってほしいな。
人の役に立つプロダクトをこけながらでもいいから作ってほしいな。
そう願っています。
12月になり、一雨ごとに寒さがしみる季節になりました。
気持ちだけでも暖かく過ごしていただければ幸いです。